人気アニメ『コードギアス』の主人公ルルーシュのギアス(特殊能力)が心理学のアンカーと非常に似ています。
よくビジネスマーケティングや対人でも「アンカーを上手に使うことで相手を無意識のうちに操れる」などの記述もあるので、気になっている人も多いのではないでしょうか。
この記事ではアンカーとはそもそもどういったものなのかをコードギアスを題材に掘り下げていきます。
目次
アンカーって何?
簡単にいうと、アンカーとはスイッチのこと。
Aという情報を相手に記憶させて、特定の動作や反応と結びつけることです。
- 例えば、あなたが学祭のときに何度も何度も繰り返し聴いていた曲を今聞いた時に、学祭の記憶が蘇ってくる
- もしくは、帰り道では感じなかったが自宅の玄関に入った途端に尿意を感じる。
このように、何かしらの情報がスイッチとなり、特定の動作や反応に出ることをアンカーと呼びます。
パブロフの犬
アンカーで、よく例に出されるのがパブロフの犬です。
パブロフの犬とは、「ベルを鳴らしてから餌を与える」を繰り返したところ、やがてベルを聴いただけで、犬がよだれを垂らすようになったのです。
この実験では、ベルが使われたそうですが、これはベルではなくてピアノの音でも、何でも良いのです。
”なんとなく”のイメージもアンカー

アンカーはその人に無意識のイメージとして埋め込まれています。
例えば、僕の友人はスポーツをやっていますが「試合前には必ずおにぎりを食べる」ということを必ず実践していました。
なぜ、おにぎりなのかを質問したところ「何となく元気がでるから」と返答。
この場合ですと、友人の中にはおにぎり=元気がでるものというアンカーが埋め込まれているのです。
そのアンカーが埋め込まれた状態で毎回、試合前におにぎりを食べるとなぜか元気が出てくるようになります。
悪いイメージ
アンカーは必ずしもポジティブなものだけとは限りません。
逆に、マイナスイメージのアンカーも存在します。
昔、恐かった先生が怒る時に必ず腕組をしている記憶が強烈に残っている場合、相手と話している時、何気なく腕組をされたら「怒ってるのかも」と無意識のうちに考えてしまいます。
また、家のドアを右手で開けると、テストの点数が悪いことが続くと、右手でドアを開けることに無意識のマイナスイメージを感じてしまいます。
コードギアスとアンカー
僕が観たアニメの中にコードギアスという作品があります。
ギアスと呼ばれる特殊能力を使える人が一定数いるのですが、主人公のルルーシュが使うギアスは相手の目を観ると、絶対服従の命令を下せる能力です。
この命令には誰も逆らうことができない。設定です。
作中で特に印象強かったのが、ルルーシュの親友である枢木スザク。
枢木スザクは自己犠牲が過ぎ、常に戦場で死に場所を求めている闇を抱えた人物。
ある時、スザクが所属する軍の宿敵であるゼロ(ルルーシュ)の身柄を確保し、所属する軍の上官から「そこへミサイルを打ち込む。だからそのまま拘束し続けろ」と命令が入ります。
そこで、ゼロことルルーシュがスザクにギアスで「生きろ」と命令を下します。
それ以降、スザクは死にそうな場面に出くわすと必ず生きる行動を取ることになります。
この場合だと「生きろ」というアンカーがスザクの無意識に刻まれることになります。
死という概念がパブロフの犬でいうベル、その結果、犬がよだれを流すように自然と生きる行動を取るのです。
アンカーを相手に忍ばせる方法とは?

では実際にあなたがルルーシュの如く、相手にギアスならぬアンカーを相手に忍ばせるための方法です。
もちろん、ギアスとは異なり100%相手が思う通りになるわけではありませんのでご注意ください。
あくまで今回は1対1の場面を想定します。
相手が出した反応に合わせて、あなたが特定の動作を取るだけです。
例えば、相手が疑問を感じて質問を投げかけてきた時には、あなたが自分の右肘を触る。
相手が嬉しそうな反応をした時は首をかく。
などの動作を繰り返し行います。
すると相手の中には、あなたが右肘を触ると、不思議と物事に疑問を感じる。
首をかくとなぜか嬉しくなる。
といった反応が現れます。
気になる相手に使うには?
実際、僕自身もまだ習得できていませんが、これまでのことを踏まえると、気になる異性に使う場合は予め、相手が笑ったり喜んだ時には自分の髪を触ってアンカーを埋め込みます。
後は、その気になる相手と話す時に何気なく、髪を触ることで相手が自然と「あなたと話しているとなんだか楽しい」と感じるようになります。
注意点
アンカーを埋め込む時には1つだけ注意点があります。
それは、あなたがアンカーを埋め込もうとしていることをバレたらだめなのです。
なので、相手が笑ったときにあなたが不自然に特定の行動をしたときに「なんだかいつもこの人右肘をさわるな」と気づかれた時はだめなのです。
アンカーは自分にも使える
アンカーは相手に使うだけのものではなくて、自分にも使えるものです。
自分に使う場合はルーティンのイメージ。
例えば、集中して仕事をする前は必ず背中の筋肉を触る。
寝る前にはストレッチを必ずする。
上記を繰り返していると、背中の筋肉を触ることで「集中モード」に入れますし、ストレッチをすることで「寝る準備」が整います。
ここ一番!という大事なときに向けて常日頃から自分にアンカーを忍ばせておけば、あなたの実力が120%発揮できるかもしれませんよ!