今回は自己啓発書のハートドリブンを読みました。
いわゆる普通の自己啓発とは異なり、成功哲学を語るだけの内容ではありません。
時代の変化が著しい現代で最も大切なものがなにかをテーマにかかれている本でした。
ハートドリブンには成功ノウハウは書いてありませんが、この先の時代において大切なものがなにかが学べる一冊でした。
目次
ハートドリブンの問題意識
- 感情を大切にしよう
- 一人ひとりの人間を大切に尊重する
- 目に見えないものを大切にする
ハートドリブンの中で語られていることを要約すると、「目に見えない物を大切にしよう。」でした。
というのも、これまでの資本主義では”どれだけお金を稼ぐか”が重要視されています。
しかし、この先の時代で資本主義は崩壊して、資本主義から価値主義へと変化していくと著者の塩田元規さんは語っています。
塩田さんは作中で『大人になって忘れかけてしまった子供心、好奇心が価値になる』と語っていることからも、これからは人々が自分の好きな事が仕事になるということを意味しているものだと感じました。
本書のキーワード
ハートドリブン
一人ひとりが自分らしくハートに従って生きる時代。そして、多様な生き方をお互いに認め合えてみんなの人生がカラフルに輝く。
ちなみに、ハートドリブンの意味は以下のように説明されています。
ハートドリブンとは人々が自分の内側のハートを原動力に活動していくことである。
とのことです。
つまり、人々が自分自身の本当にやりたいことをエネルギーにして行動していくことを意味しています。
感情的価値
感情的価値がこれからのビジネスに必要。
この先の時代は、歴史やストーリーなどがより大切になり、ハイコンテキストなものが必要となると語っています。
ハイコンテキストな物とは、説明しづらい抽象的な背景や文脈のことです。
例えるなら、「いいよ」という言葉もYESなのかNOなのかわかりませんが、その言葉が発せられた状況(文脈)を読み取ることで、どちらなのか判断できます。
笑いながら言っていればYESだとわかりますし、引きつって体を後方に倒しながら言っていれば断っていますよね。
魂の進化
感情を丁寧に扱って自分の内面の成長や進化すること。
内面を大事にすることで、世界の見方が変わり、見方が変わることで人生が変わるとのこと。
メンタルモデル

メンタルモデルとは幼い頃からの経験で形成される思考パターンの事です。
メンタルモデルによって個人の行動は大きく影響されています。
イメージで言うところの先入観になります。
例えば、小さい頃になにかを成し遂げた経験があると、大人になってもやり遂げるようになりますが、反対に子供の頃に諦め癖がついた場合は大人になっても中途半端にあきらめてしまうのです。
目に見えないものを大切に
ハートドリブンで特に語られているのが、目に見えないものを大切にする力です。
著者の塩田元規さんは、内面に目を向けるためにヨガ修行もやったとのこと。
なぜ、目に見えないものを大切にするのか。
そうすることで、人と人とがお互いに同意と理解を分けて考えるようになり、分かち合えるようになるから。
そして、皆が自分らしさを取り戻せるとのこと。
縦の繋がりから横のつながりへ。
それこそがこれからの社会で大切だと言っているように感じます。
ブランドの作り方
ハートドリブンではブランドの作り方として”Why”から始めることの重要性について記されています。
ブランドはWhyという意義があるからこそ、差別化に繋がる。
その例として、有名なブランドAppleが紹介されています。
Appleはただ単純に製品を作り出しているわけではなくて、世界を変えるために作り続けています。
そのような意義に共感するからこそ「Appleの製品がほしい!」と感じるのではないでしょうか。
Whyを明確にして、それをしっかりと伝えることがこれからのビジネスで生き残るために必要とのこと。
ハートドリブンの要約
ハートドリブンの内容を僕的に要約をすると、自分の感情を大切にすることで相手を大切にできる。
お互いがお互いを大事にできるようになればもっと社会は良くなる。
これからのビジネスでは内面の進化をすることが大事。
企業をするならば、最初に何をするかよりもなぜするかを明確にしよう!
だと感じました。
ハートドリブンは目に見えないものを感じ取ることの大切さを語っているので、「スピリチュアル系の本かな?」と思っていましたが、全然違いました。
新しい視点が身につけられる一冊でした。